風が吹いて

onpu02 風が吹いて

  風が吹いて
  僕の心はあらぬ方向へたどり着いた
  望んでいない場所なのに・・・何故だかわからなくて涙がでた
  ずっと泣いていた

  立ち尽くしていた。
  どこに行けばいいのか分からなかった
  だから、ただ立って、僕が何者かを考えていた
  それさえもわからなくて、ただ下を見ていた

  どれぐらい経っただろう・・・

  風が吹いて

  涙を包む優しい風・・・
  身体が、
  心がふわっと浮き上がるのを感じた

  思わず、身を委ねた
  素直だった

  僕は恐る恐る顔をあげると・・・

  その時、その風が心を通った


  僕は生まれ変わる
  僕の意味を知り・・・
  僕が僕であるために・・・

  2001.12


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